Report

活動報告

2024.01.28

関東

新潟県 三条地区BBS会が、TOKIOの元メンバー山口達也さんの講演会「アルコール依存症からの社会復帰を目指して」を開催しました。

山口氏の講演の様子 集合写真 満員の聴講者 三条地区BBS会 会員募集ポスター

新潟県三条市三条地区BBS会(会員14人)は2024年114()、三条市総合福祉センターで公開例会を開き、満員の500名が聴講する中、TOKIOの元メンバーの山口達也さんに「アルコール依存症からの社会復帰を目指して」と題して講演いただきました。

講演を通して更生保護の意義やBBS会の活動を広く知ってもらおうと企画したものです。大きな反響をいただき、昨年101日に聴講者の募集を開始したところ、地元新聞の取材などがあり、わずか6時間程で募集した400名を集めることができました。(他にスポンサー、関係者枠100名)

開会では三条地区BBS会長の結城靖博がBBS会の活動について紹介をしたあと「興味のある方がいれば、一緒に活動してほしい」と呼びかけました。

来賓代表として滝沢亮三条市長から「SNSの普及により、失敗をした人を批判する行為が目立つようなり、社会復帰の妨げになる可能性がある。本日の講演は三条市がさらに寛容なまちになるきっかけになる」との挨拶をいただきました。

 講演では、山口さんは3年ほどお酒を口にしていないことから話され「私は飲むと自分が死んでしまうと思っている。人を殺すかもしれない。大げさなことを言ってると思うかもしれないが、私は死ぬかもしれないし、人を殺すかもしれないと思うことで、酒をやめる選択をした」と決意を示されました。

アルコール依存症については「本当に不可解な病気。私の場合は一口でも飲んでしまったら死ぬまで飲み続けると思う。自分が死ぬかもしれない。」克服する方法は一生、一口も酒を飲まないこと。とはいえ、わかっていても酒をやめられない人は多い。「やめられない人は、例えば自分のパートナー、配偶者、家族、会社の仲間たちを巻き込んで死んでいく。本当に死んでいく。私が3年間、酒をやめている間に、一緒に頑張って酒をやめていこうと言っていた人が5人、亡くなった」と、怖さを肌で実感している。 「アルコールの怖さと、アルコール依存症者の怖さは違う」、「アルコール依存症は、いわゆるコントロール障害。酒が我慢できない」などと経験を踏まえ、話をまるで自分に言い聞かせているように語られました。

「私は今、穏やかな生活を取り戻そうとしている。一生そこを目指していくが、そこに気づくにはおとなの力も大切。仲間の力も大切。家族の力も大切。行政の力も大切。病院もみんなつながっていかなきゃいけない」と周囲の支援が重要であると訴えました。時折、アイドル時代の忙しくも華やかなエピソードなども交えて赤裸々に語っていただき、最後に「変えることができるのは自分と未来」と締めくくりました。予定終了時間を20分を超えての熱弁(約80分)となりました。

 開催にあたりましては開催告知のチラシ、自作の会員募集のチラシ、BBS運動三つ折りリーフレットを配布し広く活動をPRしました。また三条地区だけでなく、県内の各地区、団体から応援をいただいたおかげで、スタッフ25名にてスムーズに開催できましたことを報告いたします。

 追伸、三条地区の会員は40代が中心です。一度なくなってしまった三条地区BBS会が再結成されてから16年。若いBBS会員を獲得するために公開例会を企画した側面もありました。講演後に、BBS会に興味を持ち入会したいと25歳の方から連絡がありました。会員一同喜んでおります。